file.113 玉屋製菓本舗の「大仏焼」

いちにちいちあんこ

以前から、鎌倉ホームの売店にあるこの「大仏焼」が気になっていたんですよ。
しかし、いつもじーっと見つめては、もうすでにお土産も買ったし、あんこものをそんなに一気に買ってもしょうがないしなあ、と思い、一度も買ったことがありませんでした。

また正直言って、「ザ・お土産」って感じじゃないですか。ホームのキオスクで売ってるお土産です。大量生産の出来あいのお味なんじゃないか、……そういう躊躇もあったことは否定できません。

だって、このパッケージ、ちょっと不安になりませんか?

20150120-5最近のお土産品ってお洒落なパッケージなったりしている中で、この包み紙だけ、DTP以前のものであろうことをほうふつとさせるデザインです。

……いや、まてよ。
って、ことは、逆をいくのではあるまいか…!?
つまり、最近はやりの大きなお土産お菓子専門工場で作ってるんではなく、意外と地元のお菓子屋さんで作ってるかもしれない。

そう考えた私は、あえて一歩踏み出してみることにしました。

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売店には中身の見本があったので、わかってはいたけど、やっぱりこれ可愛いな。
一個ずつ、透明のビニールで包まれてますが、あえて三つ一気にはがして、三尊形式に配置してみましたよ!!

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さらに三尊形式、強調版!
三尊、と言っても如来像三体ですからね、やたらゴージャスですよ。

もうこの段階で、味は普通でも充分、と思うくらいなんか満足してしまいました。いわゆる人形焼ですけど、大仏のかたちってだけでもうなんかいろいろクリア。

パッケージに刷られた製造元を見ると「玉屋製菓本舗」とあります。あれ??これって、住所からすると??と思い検索してみると、同じ住所で「玉屋本店」さんがヒットしました。名物「海苔羊羹」で有名な、江ノ島駅近くのの和菓子屋さん???

しかしHPを拝見しても、大仏焼は出てきませんでした。名前も微妙に違うし、違うお店なんでしょうか。でも電話番号も一緒だから、こちらで作ってるのかな??謎だ…

ま、それはともかく、さっそくいただいてみましょう!

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おおお!こしあんびっしり!
じっさいいただいてみると、あれれ??
美味しい。
生地も香ばしくてあんこも素朴ながら、かなりちゃんとしてますよ!
これは、当たりです!!

9個入って650円。このお味でこのお値段は、お値打ちだなあ。
お土産屋さんの一角に置かれている昔ながらのお土産お菓子ですが、かなりしっかりと美味しい和菓子です。

次回言ったときもまた買おうっと♪。

file.112 鎌倉浪花家の「たい焼き」

いちにちいちあんこ

昨日は久しぶりに鎌倉に行ってきました。

今月末で幕を閉じるカマキンこと鎌倉近代美術館を見納めに行ってきたのですが、また思いがけないあんことの出会いがありましたよ!

駅を降りて、表参道へ向かう途中、小町通を折れて表参道へ向かう途中に見慣れないお店が。

「鎌倉 浪花家」というのれんが!

あの浪花家さんのお弟子さんでしょうか??

いそいそと近寄って、ちょっと覗きこむと、おおお!これはまさしく「天然物」!
一匹ずつ焼き上げるこのスタイルを、たい焼き業界では「天然物」と呼びます♪
そしてご主人に伺うとやはり麻布十番の浪花家で修業されたんだそうです。このお店を開店されてからなんとまだ一ヶ月だそうですよ。

気さくにいろいろお話してくださるご主人に、写真を撮ってブログで紹介してもいいですか?とお願いすると、どうぞ~と快諾してくださいました。お顔もOKとのことなので、ばっちりアップしちゃいますよ!^^

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焼くのに5分ほどかかります~、とご主人。
つまり焼き立てをいただけるんですね。もちろん喜んで待ちます~!

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生地を流し込んで、次はアンコをたっぷり。
あんこも自家製だそうです。
20150118-3丁寧に焼き上げていきます。
こうして一匹ずつ焼聞上げられるたい焼き。この待つ時間が最後のスパイスって気がしてきます。お腹空いた!
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さあ、出来上がりました~!
手前のちょっと濃い焼き色のは、友人の分。「焦げたあんこの部分もそのままにしてください」という通なお願いを聞いてくださったので、黒い部分がそのままです。

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あっつあつです!
薄い生地の中はアンコで一杯ですよ!
お店の中にイートインできるスペースがあったので、サービスのお茶(これがまたすごく美味しかった!)と一緒にいただきまーす♪

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きっちりと甘いけどサラッとほどける上質な粒あんです。すごく丁寧に作ってるのがわかります。美味しい!
薄い皮との相性抜群。シッポの先から頭の先までたっぷりあんこと皮を味わいました。
家の近くにあったら通っちゃうなあ。いいなあ、ほんと!!

店長さんも、すごくいい方でした。ぜひぜひ長く続けていただきたい!
また鎌倉に行くときには絶対寄りますよ!!

鎌倉 浪花家
http://tabelog.com/kanagawa/A1404/A140402/14061955/

常に「今」を出発点に生きる方法とは!?『ないがままで生きる』/玄侑宗久著(SB新書)

仙厓 無法の禅』で編集をお手伝いさせていただきました玄侑宗久先生の新刊が、SB新書さんより刊行されましたので、ご紹介させてください!

実は、本当にちょっとだけお手伝いさせていただきました。
お手伝いというのもおこがましいほどちょっとのことなのですが、さすが情け深い玄侑先生。まえがきに私の名前も入れてくださってます。
そうした先生と担当編集Mさんのお心遣いが本当にありがたくて、胸がいっぱいになってしまいました。ありがとうございました!

さてさて、そしてこちらがその新刊です!
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今回のご本は新書。『ないがままで生きる』というタイトルがステキですね~!

本文のほうではユーモアたっぷりのイラストもそこかしこに配置されていて、とてもキャッチーで読みやすいですよ。

さて、皆さんも、きっとこのタイトルに使われている「ないがまま」とは一体何なのか、気になっていると思います!

実際には読んでいただくのが一番面白いと思いますし、ネタバレになっちゃうかなと思いつつ、「ないがまま」という言葉についてだけ、ちょっとだけご紹介しちゃいますと……

「あるがまま」ということはよく言いますね。あるがままでいいんですよ、なんて言います。
しかし、先生は、そこを一歩踏み込むのです。

「あるがまま」ということは、すでに「在る」という状態がないと成立しません。
あるがままとはつまり、「『ある』ということをそのまま認めていいよ」、そんな意味かと思うのですが、では、「ある」と思えない場合、「ある」と自分で肯定できない、そんな人はどうしたらいいんでしょうか。

なるほど、そういう時ってありますよ。
たとえば私の場合。

失敗ばっかりやらかして、情けなくて恥ずかしくて、自分に何か「ある」なんてとても思えないとき。
自分にあるとしたらそれはマイナスのことばかりで何も肯定できない、そんな精神状態の時ってありますよね。

それなら「今」を出発点にしたらいい、「今」はゼロ地点です。つまり「ない」状態ですね。つまりその「ゼロ」、そのままでいいということです。

「いま」を積み重ねさい。それでじゅうぶん。

「ないがまま」で生きたらいいじゃないですか。

――そんな先生の言葉を聞いたような気がしてきました。(ここのところはすべて武藤の妄想なんですけどね)

そのほかにも、先生の優しくて真っ直ぐな言葉がたくさん詰まった一冊です。
禅の教えや老荘の考え方の入門編として読まれるのもお勧めですよ!
ぜひお手に取ってみてくださいね!

(むとう)