近江路の神と仏@三井記念美術館

『琵琶湖をめぐる 近江路の神と仏 名宝展』(三井記念美術館)にいってきました!

近江(滋賀)は、仏像の宝庫ですよね。
仏像好きにとってたまらないエリアなんですが、ちょっと交通の便があれでして…;。まわろうとしても苦労してしまうエリアだともいえます。
そんな中。今回は滋賀県一帯の、普段はなかなか拝観できないお像も多数いらっしゃるということで、期待して行ってきました。

お像の姿をこちらで紹介するわけにはいきませんが、チラシと図録は大丈夫でしょう。
写真の左のチラシは、大日如来像@石山寺。快慶作の美しいお像。右の図録は、千手観音菩薩立像@葛川明王院。こちらもきれいですね~。

また、実際に拝観すると、さらに美しいです。写真とは印象もかなり違います。観る人によって変わっていくのが、仏像の不思議な魅力かもしれませんね。

私がなかでも心ひかれたのは、十一面観音立像@櫟野寺(らくやじ)でしたが、図録を見てあれ?と思いました。全然印象が違う!実際の観音さんはもっと素敵だぞ~と思ってしまいましたが、これもまた仏像の不思議なところ…。

こういう展覧会の良さ、というかありがたさは、なかなかタイミングが合わなくてはいかんできないお像や、交通の便が悪くて行きそびれているお寺のお像を一堂に拝観できるってことですね。
今回は、仏像だけでなく、仏画や神像、工芸品も素晴らしいものがたくさん来ていました。
こんな機会はなかなかないと思います。ぜひ、観に行ってみてくださいね!

三井記念美術館
会期:9月8日~11月25日
http://www.mitsui-museum.jp/index.html

12年に1度の御開帳!十一面観音菩薩像(国宝)@六波羅蜜寺

念仏を唱えたら口から6体の阿弥陀仏がでてきたという場面を像にした「空也上人像」で有名な、六波羅蜜寺さん。 なんとなんと、ご本尊十一面観音菩薩像(国宝)が、12年に一度(辰年)の御開帳だそうです。見に行きたいですけど、たぶん行けません(涙)。次は12年後ですか~~><
どなたか、ぜひ行かれましたら感想を聞かせて下さいまし!

六波羅蜜寺
御開帳期間:2012年11月3日(土)~12月5日(水)
http://rokuhara.or.jp/

蔵王権現像@金峯山寺(奈良県吉野)

奈良県の山奥、吉野は古い聖地です。 修験道の祖・役小角(えんのおづぬ)が修行した場所。大海人皇子が退避した場所。後鳥羽上皇が南朝の朝廷を築いた場所。 その心臓部ともいえるのが、この金峯山寺です。

金峯山寺は、とても大きな蔵王権現さんがご本尊。しかも同じ蔵王権現さんが三体並び、三尊形式をとっています。

蔵王権現というのは、日本で発見?(発明?)されたオリジナルの仏さん。 役小角が修行満行のさいに感得した仏さんだそうで。 なので、仏教の仏さんというよりは山の神様に近い仏さんなのですね。 どんな格好しているかというと…. ちょっと真似してみますね。 こんなかんじです。
よいしょっと。

蔵王権現のポーズを真似してみました。

右足を高く上げていて、右手を振りあげます。 そして左手は腰のあたりで「刀印」を結んでます。 意外とバランスとりずらいポーズです。
金峯山寺の蔵王権現像は、美しくて大きくて勇ましくてカッコいいのですが、なにぶん写真は掲載できません。なのでイラストで描いてみました。

イラストで描いてみたら、全然こわくならなかった…。筆力の限界。

口元はかっと開けていて牙がのぞき、 肌は青い色で、髪は怒髪。右手にはさんこしょ、左手は 腰にあてて刀印を結んでいます。
実際の蔵王権現像は、もっと荒々しくおおらかでドドーンとしてますよ。実際問題、めちゃくちゃ大きいし(像高7メートルほど)。…でも何となく優しさというか、かわいらしさすら感じちゃうんですね。すごい怖い顔なのに。なぜでしょう。

私の勝手な空想ですが、蔵王権現さんは、自然や山そのものだからじゃないかな、と思うのです。厳しいけど、優しい。怖いけどほほ笑みを与えてくれる。そんな存在。 私はこちらの権現さんにお参りして、なんだかにこにこして元気になってしまいました。

たとえるなら…

いい天気の日。山登りをして。 ようやく山頂についてみたら、空気はおいしいし見晴らしは最高だし、嬉しくて楽しくて、ついついヤッホーと声出してみちゃった、みたいなそんなかんじです(わかりにくいか;;)。

通常は秘仏ですがなんと今年は特別開帳が行われてます! 2012年10月1日から12月9日までです。 ぜひ会いに行ってください!元気になっちゃいますよ~♪

金峯山寺
http://www.kinpusen.or.jp/index.htm
【ご本尊特別公開】2012年10月1日~12月9日