【祝・累計200万部突破】おけら長屋のエピソードゼロ登場!『本所おけら長屋(外伝)』畠山健二著(PHP文芸文庫)

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長らく編集のお手伝いをさせていただいております『本所おけら長屋』シリーズの「外伝」が発売されました!

前作の20巻で一段落となり、「ついに完結!……か?」と、気になる帯コピーに、おけらファンの皆様はかなりざわめいてました。ただ、畠山先生はきっと続きを書いてくれるはずだ!とコメントくださる方が、圧倒的多数でした。

しかしながら、10年間休みなく書き続けてくださった先生です。本当はお休みもとりたかったと思います。そんなお気持ちは、編集者のわれわれにも、十分に伝わってきておりました。でも、どんなにお疲れでも、先生は人情派です。読者の皆様のお気持ちは、先生に十分届いておりました!

そこで、「おけら長屋」前夜の物語を書いてみようか……となったのです。おけら長屋のメンバーがおけら長屋に初めて来たとき、あるいは、『おけら長屋』の第1巻以前の話です。そう、まさに「エピソード0」です。

第一話「馬鹿と外道は紙一重」は、万造と松吉がおけら長屋に入居した頃のお話。

第二話「家督は寝て待て」は、15歳の高宗と5歳の玉姫が出会った時のお話。

第三話「金太が街にやってくる」は、金太がおけら長屋に入居した時のお話。

第四話「みちのくさとり旅」は、妻を亡くして津軽藩を致仕し、江戸へ向かう鉄斎のお話。

おけら長屋ファンの皆さんには、絶対に読んでいただきたいお話ばかりです! ああ、そういうことだったんだ、と頷いていただけるはずです。もちろんおけら長屋を読んだことのない方にも、お勧めです。その温かい空間に、ほっとしていただけると思いますよ。

さらに先生のサービス精神は留まることを知りません。何か読者に喜んでもらえることを…ということで、付録として「第二幕を楽しむための名場面ガイド」を書き下ろしてくださいました!!

「第二幕」と先生が言ってくださってるということは、そうなんです。第二幕がある、ということでございます。刊行がいつになるかは、まだ定かではありませんが、それほどお待たせすることはないのではないかな?と、私も期待しております。それまではぜひ、もう一度20巻とこの外伝をお読みいただいて、お待ちいただけたらと思っております!!

さらにさらに。

先生とPHPさんのサービス精神は、爆走します。

なんと、これを機会にもっと多くの方に本シリーズを読んでいただきやすいようにと、第1巻から3巻までをセットにして、「1100円」で発売しました~!

初めて読む方がスタートしやすいように…ということもありますが、おけらファンの皆様が、お友達にお勧めいただく際にも、このくらいのお値段なら、ご負担が減るんじゃないか…とお考えになってのご英断です。

セット数は限定ということですので、ぜひお早めにゲットしてくださいね!

そして、改めまして、ここまで素晴らしい作品を書き続けてくださっている畠山先生に、御礼申し上げます。この10年。伴走させていただけて、本当に幸運でした。

また同時に、本シリーズを愛し、応援してくださっている読者の皆様にも、篤く御礼申し上げます。どうぞ今後とも、変わらぬご愛顧をお願い申し上げます!

(むとう)

仏像ファン必携!!神仏探偵・本田不二雄氏の最新刊登場!『怪仏異神ミステリー』(王様文庫)

日本のお寺にお参りすると、たくさんの仏像に拝観することができます。

本堂にはご本尊。ご本尊の左右には脇侍、周辺には眷属の神々。さらに境内にはいくつもお堂があって、それぞれに尊像が祀られている……。

その姿が実に多様なので、いろんな姿があるんだなあと思われるかもしれません。しかし実は、その姿がどんな容姿でどんな持ち物を持っているかなど、細かな決まりがあり、それにのっとって、造像されているのです。

しかし、その「決まり」に当てはまらない神仏像というのが、あるのです。そんな異形の神仏像を紹介して、仏像ファンに衝撃を与えたのが、本田不二雄大兄が2012年に上梓された『へんな仏像』(学研パブリッシング)でした。

私も、各地の仏像にかなりお詣りしてきたと思っていましたが、「なんだこれは?」としか言いようのない、びっくりするようなお像が紹介されており、度肝を抜かれました。

私事で恐縮ですが、今や「大兄」と慕い、妹分を自称していますが、実は本サイトで『へんな仏像』をリコメンドさせていただいたところに、本田大兄がコメントをしてくださったというのが、ご縁の始まりなのです。

その後、いろんなお寺に一緒に参拝したり、教えていただいたり、密教の本を一緒に書かないかと誘っていただいて上梓したり……と、優しい大兄には、本当にお世話になりっぱなしでいます。

そんなわけで私にとって『へんな仏像』は、思い入れの強い一冊なのですが、その名著が加筆修正・再編集してバージョンアップし、三笠書房さんの王様文庫より『怪仏異神ミステリー』として、出版されました!!

文化財に指定されているようなお像ですと、科学的分析や研究がなされていたり、それがなくても地元に伝承がたくさん残されていたりしますが、大兄がご紹介する像の中には、地元やお寺の方も「なぜ?」としか言いようのないお像もたくさん含まれています。

まさに「神仏探偵」の面目躍如。「なぜ、そんなお姿なのか」という問いに、大兄の博識と豊富な経験から、推理の翼をはばたかせて、読み解いていかれます。その世界は実に多様で濃密。そして本当に豊かです。

ちなみに、私にとって、最も印象深いのは、南房総市・真野寺の「覆面観音」です。観音菩薩像が面をしているという、不思議な像容なのです。

観音菩薩は、特に慈悲の化身として大人気の尊格ですから、基本的に慈悲深く、優しい菩薩です。しかし、このお像のは、霊験力が強すぎて、参拝者に邪念があると非常に強い仏罰を与えたんだそうです。これは、観音さんのイメージから、相当隔たりがありますよね。

そして、その強すぎる霊験力を和らげるために、行堂面をかぶせたところ、優しく慈悲深いほとけになった…というのです。

なるほどね~、といったん頷いてしまいますが、やっぱり、いろいろとおかしい。慈悲の化身・観音さんが、荒ぶる神のように表現されています。これではあべこべです。例えば、霊力の強すぎる神像があって、その力を抑えるために、観音さんの顔の面をかぶせたところ、優しいほとけになった…というのなら、つじつまが合うのですが……。

さて、神仏探偵の推理や、いかに!?

このほかにも、数多の「怪仏異神」が紹介され、推理されています。ぜひ、お手に取ってその濃厚な世界を味わってくださいね! 仏像ファン、必携ですよ~!

          * * *

さて、そんな大兄のイベントに、お呼びいただきました!

8/26(土)19:00~ Readin’ Writin BOOK STORE (最寄り駅:田原町)
「神仏探偵」は、いったい何を探偵しているのか? 『縄文神社』の筆者とともに語り合う 神仏世界の歩き方 | Peatix

お席の方は、ありがたいことに満員御礼とのことですが、オンライン視聴も販売されています。ご興味のある方は、ぜひのぞいてみてくださいまし!

新刊『怪仏異神ミステリー』をはじめ、『ミステリーな仏像』『神木探偵』『異界神社』(駒草出版)について、いろいろとお話うかがうとともに、武藤の『縄文神社』のお話もさせていただく予定です。神仏の濃ゆいお話で盛り上がると思いますので、ぜひお楽しみに!

(むとう)

ついに完結…か!??『本所おけら長屋(20)』畠山健二著(PHP文芸文庫)

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2013年7月に一巻が発売されてから、早くも10年。ついに節目の20巻の発売となりました。ついにここまで…と感無量。私は一巻の一部分から参加させていただき、二巻目からフルで担当させていただいたのですが、本当にあっという間の10年間でした。

ここまで大きなシリーズに育ったのは、畠山先生の筆の冴えと、それを待ち望んでくださる読者の皆さんの温かい支えがあったこそです。改めて御礼申し上げます。

もうすでにお手に取ってくださった方も多いのではないかと思いますが、そして今回のお話で、一度ピリオドが打たれました。

これでシリーズが終わってしまうのか…、続いていくのか…。
今後どうなっていくかは、ぜひお楽しみに!
(詳しいことはまだお話しできませんが、読者の皆さん、書店の皆さんを愛する畠山先生ですから、きっとこのまま終わりってことにはしないと思います。そう願っています~~~!!)

ぜひ、お手に取ってくださいね!

(むとう)