file.71 かぎや菓子舗の「中葉」

いちにちいちあんこ

さて、前回に続いて、今回も滋賀県日野町で見つけた和菓子屋さん、かぎやさんで購入したお菓子。

「中葉」です!

中葉 

……前回に引き続き、日野町が誇る名族・蒲生氏中興の祖、貞秀さんのお墓の前の日陰からお送りしております。地べたにじか置きです。すみません。

この「中葉」、たぶん「ちゅうよう」と読むんだと思います。お店の人がそんな風に呼んでいたような気がするのです。ちょっと自信がないのでネットで検索してみたりしましたが、発見できませんでした。

このひとパックで250円。リーズナブル~。

中葉一個の大きさはこんな感じ。二口で食べられるくらいの大きさですね。
中葉クレープ状の皮の中に粒あんが入っていますよ。

中葉割ってみるとこんな感じです。

生地は、なんとお味噌が入ってるそうで、食べてみると程よいお味噌の塩気と、コクがあり、モチっとした食感がいい感じ!味噌の配合のバランスが絶妙だからだと思いますが、キャラメリゼしたみたいな香ばしさも感じますよ!

小麦粉だけではなくて、餅粉も入ってるのかなあ。

あんこは、これまた品の良い甘味で美味しい!味噌のコクと粒あんのほっこりした感じがとてもよくあってます。

うううむ、これも美味しいなあ。

この前にご紹介した「いがまんじゅう」もそうなのですが、非常にシンプルでみんなが知っている素材で作られているお菓子なんですけど、丁寧に気配りをして作られたらこんな風に一段上に上がってしまうんだよなあ、お料理ってやつは…と思いますね。

素晴らしいなあ。
(続く)

かぎや菓子舗
http://tabelog.com/shiga/A2503/A250302/25003922/

 

file.40 麩の吉井の「ちょうじ麩最中」

 

いちにちいちあんこ

近江の国に取材に行った友人Sちゃんが、またもやお土産を買ってきてくれました。 その名も「ちょうじ麩最中」。近江八幡の名物である「丁子麩」を使った和菓子です。

近江、っていいですよね。

私、大好きで、2度はお仕事で、もう3度は単独で行ったことがあります。近江の国、っていうか滋賀県は、特に関東の人間にとってなじみのない県かな、と思いますが、古いものが好きな人間にとっては、まさにパラダイスです。

古代史好きにも中世史好きにも、戦国好きにもたまらない土地ですよねえ。ねえ。

近江八幡は長命寺がありますし、また、水路が通る町はとてもきれいです。ゆったりしててね。いいんですよなんとも…。近江商人の町としても有名ですよね。

ちょうじ最中
前置き長くなりましたが、これがそのちょうじ最中ですよ! ピンク色の包み紙をとってみると… こんな構成!ちょっとびっくり!左が皮になる丁字麩のパッケージで、右があんこです。

Sちゃんが「あんこはあとから乗せるタイプでサクサクしてて美味しいよ」と言ってたので心の準備はしていましたが、こういうスタイルというのはちょっと初めて。 最中でも、あんこ後のせって結構ありますけど、あんこは羊羹みたいになってる場合が多いですよね。これはほんとに普通の粒あんです。
ちょうじ最中
さらに、ちょうじ麩の間には、黒ゴマペーストが縫ってありまして……

ちょうじ最中

ここに、さらにあんこをオン!

ここでふと気づくのは、皮とあんの比率が普通の最中ではありえない比率だということ。 いうなれば、丁字麩のサンドイッチってかんじですよ。

ちょうじ最中

あ、ちなみにこの丁字麩は近江の名産で、ここの領主であった豊臣秀吉が「丸い麩は持ち運びにくいから四角の作ったら?」という提案から作られたそうですよ。写真に見えるような線は街の小道を表してるんだそうです。

味のほうはというと、この最中はとにかく「丁字麩を味わう」のが目的のお菓子だということがよくわかります。風味が一番立っているのは黒ゴマ、粒あんはつなぎの役割という感じですね。とにかくサクサク軽い丁字麩が美味しい最中です。

さすがお麩屋さんの和菓子ですね。

麩の吉井(吉井製麩所)
http://tabelog.com/shiga/A2503/A250301/25003993/

 

近江路の神と仏@三井記念美術館

『琵琶湖をめぐる 近江路の神と仏 名宝展』(三井記念美術館)にいってきました!

近江(滋賀)は、仏像の宝庫ですよね。
仏像好きにとってたまらないエリアなんですが、ちょっと交通の便があれでして…;。まわろうとしても苦労してしまうエリアだともいえます。
そんな中。今回は滋賀県一帯の、普段はなかなか拝観できないお像も多数いらっしゃるということで、期待して行ってきました。

お像の姿をこちらで紹介するわけにはいきませんが、チラシと図録は大丈夫でしょう。
写真の左のチラシは、大日如来像@石山寺。快慶作の美しいお像。右の図録は、千手観音菩薩立像@葛川明王院。こちらもきれいですね~。

また、実際に拝観すると、さらに美しいです。写真とは印象もかなり違います。観る人によって変わっていくのが、仏像の不思議な魅力かもしれませんね。

私がなかでも心ひかれたのは、十一面観音立像@櫟野寺(らくやじ)でしたが、図録を見てあれ?と思いました。全然印象が違う!実際の観音さんはもっと素敵だぞ~と思ってしまいましたが、これもまた仏像の不思議なところ…。

こういう展覧会の良さ、というかありがたさは、なかなかタイミングが合わなくてはいかんできないお像や、交通の便が悪くて行きそびれているお寺のお像を一堂に拝観できるってことですね。
今回は、仏像だけでなく、仏画や神像、工芸品も素晴らしいものがたくさん来ていました。
こんな機会はなかなかないと思います。ぜひ、観に行ってみてくださいね!

三井記念美術館
会期:9月8日~11月25日
http://www.mitsui-museum.jp/index.html