ドキュメンタリー映画『プージェー』再上映決定!

たびたび体験参加させていただいている、きこりサークル五反舎メンバーで、キュートで偉大な映画監督山田和也さん。
山田さんのドキュメンタリー映画「プージェー」が、科博のグレートジャーニー展に連動しての再上映です。

ポレポレ東中野にて、3月30日から4月5日まで。
上映20時から!

映画はもちろんですが、上映後のトークイベントもまたすごすぎ!
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(以下、山田さんのメールより転載)

イベント予定(2013年3月24日現在)
上映終了後、「puujee」主人公の一人である、探検家関野吉晴さんと
以下のゲストとの対談があります。

3月30日(土)服部文祥(サバイバル登山家)
3月31日(日)角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家)
4月 1日(月)白崎映美(歌手)
4月 2日(火)明峯哲夫(有機農業研究家)
4月 3日(水)野島健児(声優)
4月 4日(木)春風亭昇太(落語家)
4月 5日(金)江本嘉伸(ジャーナリスト)
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皆様もぜひぜひ足をお運びください!

「発酵の里 こうざき酒蔵祭り」②自分が自然の一部であること

ちゃんとしたものは美味しいのですね~
きれいな糀をもりもり試食させていただき、糀を購入。1キログラムで700円です。なんだかとても得した気分!

それにしても、たくさんのお店が出て、おいしそうなものが勢ぞろいしていて、目移りしまくる私たち。すべて食べたいですかが、そんなにたくさん食べられないので、4人で真剣に相談。「今日はとにかく「発酵食」を最優先に!」と意志を共有しました。

そして、食べまくったのが…

天然酵母パンのサバサンド
マイグルト(ヨーグルトドリンク風の乳酸発酵飲料)
ナチュラル製法のソーセージ
コーヒー
天然酵母グリッシーニ
玄米餅のぜんざい
玄米おにぎり(塩麹サバ)

思い出せるだけでもこれだけ食べましたよ。味見も入れたらこれの倍はあったかも。
それにしてもよほど夢中だったんでしょう。食べ物の写真撮るの忘れました。
味見、と言えばなんといっても、寺田本家では、試飲し放題でしたし!
寺田本家
寺田本家のなかでは、自慢の日本酒飲み放題!さらにどぶろくも飲み放題!
私はお酒はほとんど飲めない下戸ですが、それでもやっぱりいただきましたよ~!醍醐のしずくこの美しい液体をご覧ください!
これは、「醍醐のしずく」というお酒。体験したことがないくらいフルーティ! ものすごく飲みやすいんですが、酸味も甘みもすごく強い。とても個性的。なのに、まったくくどくないのです。
これは、美味しい!
kura13
S氏から、このお酒のおいしさについてはあらかじめ教えてもらってましたが、これは飲んでみないと分からなかったかも。というのも、私はいつもだったらお酒弱い体質なので、すぐ頭痛くなっちゃったりするんですけど、そういう体への負担を感じないのです。
すごいなあ。
どぶろくどぶろくは一杯100円。どぶろく、っていうか、発酵米のスムージー、またはポタージュって感じの濃度でした。
とろっとしてて、コップから口元までなかなか下りてこないほど(写真撮るの忘れたけど^^;)。そしてやっぱり酸味もコメの味も濃い!お酒を飲んでるというよりは、薬膳スープを飲んでるような感じ。

すごいなあ。ちゃんと作るとこんなに濃厚で美味しいんだなあ。

寺田本家

イベントも充実してました。酒粕や糀の料理教室やセミナーも開催しましたし、ほんとに至れり尽くせり。セミナーは満員で、参加できませんでしたが、すごい楽しそう。来年はぜひ参加してみたいと思いました。

それにしても、本当に素晴らしいイベントでした。
丁寧に真面目に、無理なく作ったものは美味しい。それを私たち消費者が理屈じゃなく、まず体感することができます。
そして、それをうけとって喜ぶ人の感謝の言葉と笑顔を、生産者はちゃんとその場で受け取ることができる。生産者は、きっとその感謝の言葉や笑顔を糧に、自己肯定することができ、信じた道をまた歩んでいくことができると思うのです。

人はどこまでいっても「自然」の中に生きています。
ビルの林立するアスファルトに囲まれた場所であっても、人間が地球上にある物質から作ったものである限り、それは自然の一部なんじゃないかな、と思うのです。
実際、どこにでも菌やカビ、ダニなどの生物はたくさんいますし、私たちの体自体が微生物の塊です。

それを忘れてはいけない。

美味しい食べものでおなかをいっぱいにしながら、そんな思いを新たにしました。

とりあえず、発酵食のお料理をたくさん作るぞお!
そんなわけで、帰宅するなり、、塩麴・しょうゆ麹・甘酒を仕込みました。そして酒粕を使った天然酵母パンも作る予定です!
kura14*写真は玄米酒粕とごはんを混ぜて作っている、元種。プチプチという発酵の音がするんですよ!

 

 

 

「発酵の里 こうざき酒蔵祭り」①菌やカビへの感性

海外に行くときには必ず訪れてきた成田。 でも、あんなに成田にお世話になりながら、空港外に降りたことがなかったのです。
そんなひとが多いのではないでしょうか。
成田には、成田山新勝寺もあるし、お寺好きなくせになぜ下りない…?、と自問してしまいますが、理由は簡単。これから海外に行くぞという気合満々な時と、早く家に帰って、日本のごはん食べたい~!と、気がせいてる時に成田にいるから^^;。そりゃ、お寺に寄ってる場合じゃないんですよ…。さすがに。

しかし今回は、初めてその「成田」に上陸?できました!

成田、と言っても、正確にはお隣の香取郡神崎町というところ。こちらで17日に開催された「発酵の里 こうざき酒蔵祭り」にいってきたんです!

私のお出掛け友だちS氏は、以前から自分でもお酒を造ったりして、発酵にもかなり詳しい。 今回も、「発酵にこだわっている蔵元が中心になって開催されるお祭りがあるから行こうよ~」と誘ってくれました。

その「発酵にこだわっている酒蔵」というのは「寺田本家」さんという蔵元。 HPを見て、はたと気づいたのですが、このお店ってこないだ参加した「たねと食のおいしい祭り」で、お店出してた蔵元ではありませんか!! あらあら、なんだかいろいろつながってしまいます!

そんなこんなで、下総神崎(しもうさこうざき)駅に到着!日暮里駅から成田で乗り換えて1時間40分ほど。 今回のメンバーはSさん、Kさん、Yさんと私の4人組。このメンバーは一緒にオオカミ信仰の神社に行った時のメンバー!面白好き・面白がり度が同じで、一緒に行動すると本当に楽しい、絶妙なメンバーです。

電車で合流してからも、久しぶりのおしゃべりが楽しくて、一時間半なんてあっという間。気が付いたらもう現地、って感じ。

そして、駅を降りたらさっそくお出迎え!今日のお祭りの中心的存在の寺田本家の銘柄「五人娘」の樽がででんとお出迎え。否が応にも期待が高まります。

神崎駅前

駅から会場まで無料送迎バスが出ていたので、バスに乗って会場へ。私たちがついたのは11時過ぎでしたが、もう会場周辺は大盛り上がり。たくさんの出店が軒を連ねています。

早速引き寄せられてしまったのが、糀屋さん。
糀
「ほら、真っ白なはなが咲いてるよ!食べてって食べてって!」
糀って、そのまんま食べられるんですか?と驚く私たちに、まあまあ、食べてみてよ、と味見させてくれました。 おお、初体験ですよ!
糀といえば、最近塩麹とかメジャーですし、私も塩麹は良く食べているので、なじみはあるんですけど、こんなにフレッシュな麹菌を食べるなんて、初めて。
白い花みたい

白いふわふわがきれいです!勧められるままパクパク。 ほのかな甘さと、かすかな香ばしさが…。美味しい!

でも、はたと思いました。もし、こういうものが食パンに生えてたら間違いなくゴミ箱行きと判断してしまうでしょう。そう考えた自分を感じて、自分の菌やカビに対する感性の低さに改めて驚きました。自分はあまりにもこういうことを知らなすぎる、と。

菌とカビって、なにが人体に有害か無害かって、実はよくわからないですよね。発酵食品は菌やカビがなければできないし、ペニシリンはアオカビから抽出されたものだし…

健康にいいといわれる食品の多くが菌やカビによって出来上がる発酵食品です。みそやしょうゆ、お酒や漬物、ヨーグルトやチーズ。
私たちの祖先は、菌やカビと賢く付き合っていたんですよね。その力を利用して体を健康に維持してきたし、菌からしたら、人間の体に共生して子孫を増やしてきたわけで。
まさに、ウィンウィンの関係。

ところが、科学が進歩するにつれ(進歩した、と信じていた?というか)、菌やカビは悪者になっていきました。食品が腐るのは悪、カビなんてもってのほか!
大量生産で安定した品質のものを供給するには、そういう不安定な要素は悪でしかありません。そのために、たくさんの添加物を入れて菌やカビが生きられない環境を作り出してきました。

そんな、菌やカビと敵対するような考え方が主流になって今日に至るわけですが、その流れもここ数年で大きく変わろうとしています。
変わるというか、元に戻ろうとしている、といったほうがいいですよね。

私は、この真っ白い菌糸に覆われた糀をモリモリ食べながら、今日はそういう「菌やカビに対する健康な感性」を取り戻したいなあ、と思い始めていました。
(続く)