file.40 麩の吉井の「ちょうじ麩最中」

 

いちにちいちあんこ

近江の国に取材に行った友人Sちゃんが、またもやお土産を買ってきてくれました。 その名も「ちょうじ麩最中」。近江八幡の名物である「丁子麩」を使った和菓子です。

近江、っていいですよね。

私、大好きで、2度はお仕事で、もう3度は単独で行ったことがあります。近江の国、っていうか滋賀県は、特に関東の人間にとってなじみのない県かな、と思いますが、古いものが好きな人間にとっては、まさにパラダイスです。

古代史好きにも中世史好きにも、戦国好きにもたまらない土地ですよねえ。ねえ。

近江八幡は長命寺がありますし、また、水路が通る町はとてもきれいです。ゆったりしててね。いいんですよなんとも…。近江商人の町としても有名ですよね。

ちょうじ最中
前置き長くなりましたが、これがそのちょうじ最中ですよ! ピンク色の包み紙をとってみると… こんな構成!ちょっとびっくり!左が皮になる丁字麩のパッケージで、右があんこです。

Sちゃんが「あんこはあとから乗せるタイプでサクサクしてて美味しいよ」と言ってたので心の準備はしていましたが、こういうスタイルというのはちょっと初めて。 最中でも、あんこ後のせって結構ありますけど、あんこは羊羹みたいになってる場合が多いですよね。これはほんとに普通の粒あんです。
ちょうじ最中
さらに、ちょうじ麩の間には、黒ゴマペーストが縫ってありまして……

ちょうじ最中

ここに、さらにあんこをオン!

ここでふと気づくのは、皮とあんの比率が普通の最中ではありえない比率だということ。 いうなれば、丁字麩のサンドイッチってかんじですよ。

ちょうじ最中

あ、ちなみにこの丁字麩は近江の名産で、ここの領主であった豊臣秀吉が「丸い麩は持ち運びにくいから四角の作ったら?」という提案から作られたそうですよ。写真に見えるような線は街の小道を表してるんだそうです。

味のほうはというと、この最中はとにかく「丁字麩を味わう」のが目的のお菓子だということがよくわかります。風味が一番立っているのは黒ゴマ、粒あんはつなぎの役割という感じですね。とにかくサクサク軽い丁字麩が美味しい最中です。

さすがお麩屋さんの和菓子ですね。

麩の吉井(吉井製麩所)
http://tabelog.com/shiga/A2503/A250301/25003993/