板碑とは


石造物を愛する人間である場合、埼玉県出身であることを、 最も誇りにおもうことがあります。 それは、「板碑」です。 これは、「いたび」と読みます。

何かというとその文字通り、板状の石でできた「碑」です。 ちょっと地味です。……っていうかだいぶ地味です。

でも、すごいんですよ! なんと、この板碑、全国で確認されているもののうちの大半、 約4万点がこの埼玉に集中!もちろん最古の板碑も@埼玉!!!

関東の鎌倉武士に愛されたスタイルだからか、何となく「ブシ!」というきっぱりくっきりな空気感があってかっこいいのです。関東のきりっとした文化をよく表現しているような気がします。
素材は、埼玉の山のほうでとれる緑っぽい板石(秩父青石)がこのんで使われていて、その色もなんかきりっとしてて武士っぽい。何度も繰り返してるからわかると思うけど、つまり板碑のかっこよさは「キレッキレ」なかっこよさなんです。

これを建てた理由は、そのほとんどが亡くなった人への供養。
父母のため、戦で亡くなった夫のため、なんてかんじです。
そこで面白いのは、板碑にはだいたい建立した人(願主)の名前も刻まれているんですが、よく女性の名前をみかけるんですね。中世の女性は相続権もあるし、お金儲けもうまかったりして、かなり力を持っていたらしいんですが、これを見るとなるほど、と思います。
板碑のすごいところは、文献なんかに残らないような庶民に近い人たちの記録が、こんな形で残されているということでしょうか。

カテゴリー: 石もの?   作成者: muto パーマリンク

muto の紹介

アウトドア系出版社を経て、現在編集者・ライターとして活動中。気になる分野は歴史・伝統文化・マンガ・サブカルいろいろ・仏像・いろんな国のいろんな考え方など。好きな食べ物はなすとあんこ。趣味は三線弾きと唄。

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